僕の使うフィルム


 モノクロームを撮るとき、どのフィルムを使うか、結構悩むのではないでしょうか。常用フィルムとしてフジのアクロスとコダックのトライXを主に使ってます。ごそごそとダンボールをあさると、6種類見つかりました。下の写真です。

 

①モノクロフィルムの王者、トライX(Tri-X,400TX) 


 今から50年前に発売されたフィルムです。まだ、ISO100が高感度といわれていた頃、ISO200で発売されて、高感度な上に微粒子ということで当時を席巻したフィルムです。その後、400まで感度アップし、現在まで発売が続けられています。多くの写真家が今でも愛用し、特にプロの写真家では絶大な支持を得ています。設計が古いため今では微粒子とは言えなくなりましたが、美しい粒子の並び、高いコントラスト。特に特筆すべきはラチュード、デジカメ風でいうとダイナミックレンジ、ハイライトは飛ばず、シャドーはつぶれないすごいフィルム。このフィルムほどプリントで変化するのも珍しいと思います。出来上がった写真を見ると、これぞモノクロ写真!と唸ってしまいます。さすがコダック。このフィルムが無くなったときが銀塩モノクロの終焉なのかも知れません。

 

②現代カメラ向きの設計、プレスト400(NEOPAN 400)


 現代のカメラ用レンズは、カラー設計されていて余りモノクロに向いていないんです。レンズにマルチコートがなされておりものすごいハイコントラストです。モノクロの命、グレーが写りにくいのです。白と黒しか写らない・・・・硬い・・・こんなとき、このフィルムを使うといいでしょう。このフィルムはとにかく軟調、コントラストが低いです。結構グレーが出ると思います。特に、ミクロファインという微粒子仕上げ現像液を使うと、なんじゃこりゃーというくらい軟調に仕上がります。グレーの表現できるコンタックスやライカだとちょっと物足りないかも知れません。比較的手に入りやすいフィルムです。

 

③僕の常用フィルム、アクロス(NEOPAN 100 ACROS)


 おそらく、今では微粒子№1のフィルム。ライカとの相性は抜群で、コントラスト、階調の再現ともにすばらしいです。微粒子なのでグレーが結構出ます。このフィルムも現代向けなのかも知れません。僕は年間200本くらいこれを使います。出来上がる写真は現代風で、コダックに比べるとちょっと力強さが足りないかも知れませんが、都会的な洗練された写真ができます。

 

④有機物が有機物として写る、PAN F  50(ILFORD PAN F 50)


 ISOが50と低いこのフィルム、アクロスほどではないですが結構微粒子です。このフィルム、なんと木が木っぽく写るんです。当たり前じゃないか、と言われそうですけどなかなか有機物っぽく写らないです。キャノンのデジカメ、IXYの宣伝に中田英寿が走っている写真がありましたが、金属っぽい感じでした。しかし、このフィルムは違います。木の肌を木の肌として表現します。金属っぽく写らないのです。

 

⑤コダックの最新フィルム、T-MAX(100 & 400)


 10数年前に発売されたこのフィルム、微粒子をうたい文句にしておりました。トライXより微粒子なのですが、使った感じは余り変わらないかなぁという気がします。写りはコントラストが高い割には軟調に仕上がる、すごいフィルムです。トライXより軟調でグレーがでるので、プロではポートレイト用に使われているようです。注意しなくてはならないのは自家現像ができる人ではないと使用は難しい、ということです。コダックのフィルムは現像がシビアで、条件が狂うと急激にハイコントラストなり、現像温度と現像時間をきちんとしなくてはなりません。特にT-MAXはシビアで、プロの写真家でもでもきちんと現像できないという人がいます。お店に出した場合はまずまともな仕上がりは不可能です。このほかにPuls-Xという125のフィルムがありますがこれも現像がシビアです。ハイコントラストで階調が滑らか、かつ微粒子というこれぞモノクロ!というT-MAXを使うことはは、自家現像ができる人だけの喜びなのです。

 

このほかにもたくさんのフィルムがあります。みんな特徴があり、使い分けも楽しいです。

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by hassel_distagon | 2005-05-31 10:31 | Camera,Equipment